はじめに
💭「求人を出しているのに、なかなか応募が来ない」
💭「応募は来るけど、なんだかミスマッチが多い」
こうした悩みを抱える人事担当者の方は少なくありません。
採用媒体を変えたり、予算を増やしたりする前に、まず見直すべきなのが求人票そのものです。
求人票は、求職者と企業が出会う最初の接点。
どれだけ良い会社でも、求人票の書き方ひとつで応募数は大きく変わります。
逆に言えば、求人票を改善するだけで、追加コストをかけずに採用力を上げることができます。
本記事では、
✅応募が増える求人票の書き方のコツを8つ、
✅NG表現と言い換え例、
✅すぐ使えるチェックリストとあわせてご紹介します。
そもそも、なぜ求人票で応募が変わるのか

求職者が求人票を見るとき、意思決定はおよそ次の順番で進みます。
①職種名・タイトルで「気になるか」を判断する
↓
②給与・勤務地・雇用形態で「条件が合うか」を確認する
↓
③仕事内容・社風・職場の雰囲気で「ここで働きたいか」を判断する
↓
④応募する/しない を決める
①②で離脱されると、どれだけ③が充実していても読まれません。
逆に①②を突破した求職者が「③で納得できるか」が、応募の決め手になります。
現代は、企業が候補者を「選ぶ」時代から、候補者に「選ばれる」時代へとシフトしています。
この流れの中で、他社と差をつける鍵となるのが、企業の魅力をわかりやすく、かつ共感を呼ぶ言葉で伝えることです。
【コツ①】職種名・タイトルは「検索されるキーワード」で書く
求人票のタイトルは、求職者が最初に目にする部分です。
ここで興味を持ってもらえなければ、中身を読んでもらえません。
よくあるNG例🌀
・「総合職募集」
・「営業スタッフ」
・「スタッフ募集(詳細は面談にて)」
これらは求職者が検索するキーワードと一致しにくく、検索結果に表示されにくいという問題があります。
改善のポイント🔍
・求職者が実際に検索する言葉を使う(「営業」より「法人営業」「ルート営業」など具体的に)
・働き方の特徴を添える(「リモートワーク可」「週4日勤務OK」など)
・ターゲットへのメッセージを入れる(「未経験歓迎」「第二新卒歓迎」など)
改善例🚩
「営業スタッフ」→「【未経験歓迎・リモート可】法人向けルート営業|残業月平均15時間以下」
【コツ②】仕事内容は「入社後の1日」がイメージできるレベルで書く
「営業職」など、単に職種名を記載するだけでは実際の業務内容を理解してもらうことが難しく、採用後のイメージが湧きにくいため、応募への心理的なハードルが上がってしまいます。
求職者が知りたいのは「入社したら実際に何をするのか」です。
「業務全般をお任せします」「幅広い業務に携わっていただきます」という表現は、
求職者にとって具体的なイメージが湧きにくく、応募の判断材料になりづらい表現です。
改善のポイント🔍
・入社後最初の1〜3ヶ月でどんな仕事をするか書く
・1日のスケジュール例を入れる
・チームの規模や一緒に働く人の情報を添える
改善例🚩
【入社後の流れ】
最初の1ヶ月は先輩社員に同行しながら、既存顧客への訪問営業を学びます。
2ヶ月目からは担当顧客を10〜15社持ち、月1〜2回のペースで定期訪問を行います。
【1日のスケジュール例】
9:00 出社・メール確認
10:00〜12:00 顧客訪問(2〜3件)
13:00〜17:00 提案資料作成・社内ミーティング
17:30 退社(平均退社時間)
【コツ③】給与欄は”幅を狭く”が鉄則
給与欄は求職者が最も注目する項目のひとつですが、書き方を間違えると逆効果になることがあります。
よくあるNG例🌀
・「月給18万円〜45万円」(幅が広すぎて不安になりやすい)
・「応相談」(求職者にとって判断材料が少なく、応募をためらう原因になることがある)
・「給与:当社規定による」(具体的な情報がなく、応募のハードルが上がる)
「いくらもらえるか」だけでなく「どのように上がっていくか」まで書くことで、求職者の納得感が高まります。
固定残業代がある場合は必ず内訳を記載し、インセンティブや昇給実績なども補足することが効果的です。
改善例🚩
月給25万円〜35万円(固定残業代含む・月20時間分/超過分は別途支給)
※経験・スキルに応じて決定
※賞与年2回(昨年度実績:計2.5ヶ月分)
【年収例】
・27歳/入社2年目:年収380万円
・33歳/チームリーダー:年収520万円
【コツ④】求める人物像は「性格」ではなく「行動」で書く
求める人物像の欄に、こんな表現を使っていませんか。
よくあるNG例🌀
「情熱を持って仕事に取り組める方」「根性のある方」「明るく元気な方」といった表現は、
評価基準が曖昧で、求職者にとって具体的なイメージが湧きにくいです。
近年ではこうした精神論的な表現が、職場環境への不安を感じさせることもあります。
これらは「どんな人でも当てはまる」あいまいな表現で、求職者の応募判断の材料になりません。性格や気質ではなく、「実際の業務でどんな行動ができるか」に落とし込むことを意識してみてください。
改善例🚩
NG表現 → 言い換え例
明るく元気な方 → 来店されたお客様に自ら声をかけ、ニーズを引き出せる方
チームワークを大切にできる方 → 繁忙期にメンバーと連携しながら業務を進められる方
成長意欲がある方 → 月1回の1on1で目標を設定し、振り返りながら業務に取り組める方
コミュニケーション能力がある方 → 社内外の関係者と週次で進捗を共有し、課題を早期に解決できる方
【コツ⑤】「アットホームな職場」はもう卒業しよう
求職者が「この会社、大丈夫かな…」と感じやすいフレーズがあります。
代表的なのが「アットホームな職場」です。
この言葉は長年使われてきた結果、求職者の間で「特に書くことがないのでは」「なれ合いの文化があるのでは」という印象を持たれやすくなっています。
悪意がある表現ではないのですが、伝えたい意図が届きにくくなっているのが現状です。
職場の雰囲気を伝えたいなら、具体的なエピソードに置き換えるひと工夫が効きます。
改善例🚩
「アットホームな職場です」
↓
「月1回のランチ会を全員で実施しています。部署をまたいだ交流も多く、困ったときに気軽に相談できる関係があります。中途入社のメンバーも3ヶ月以内に職場になじめたという声が多いです」
【コツ⑥】福利厚生は「充実」と書かずに「中身」を書く
「福利厚生充実」という一言は、求職者にとって具体的なイメージが湧きにくく、応募の判断材料になりづらい表現です。
求職者は「具体的にどんな制度があるのか」を知りたいと思っています。
よくあるNG例🌀
・「各種社会保険完備、福利厚生充実」
・「社員の働きやすい環境を整えています」
改善例🚩
【福利厚生】
・社会保険完備(健康・厚生年金・雇用・労災)
・交通費全額支給
・資格取得支援制度(受験費用全額会社負担・合格後に祝い金あり)
・書籍購入補助(月5,000円まで)
・在宅勤務手当(月3,000円)
・誕生日休暇(年1日・有給とは別)
・育児休業取得実績あり(男性社員の取得率:昨年度42%)
一つひとつは小さな制度でも、具体的に列挙するだけで「この会社は社員のことを考えている」という印象になります。
【コツ⑦】法律で禁止されているNG表現を必ず確認する
求人票には、書いてはいけない表現が法律で定められています。
知らずに使っていると、法律上の問題になるケースがあるため注意が必要です。
主なNG表現と根拠法令⚠
【NG表現 → 根拠法令 → 言い換え例】
・「35歳以下」「20代歓迎」→ 雇用対策法(年齢制限の禁止)→「未経験歓迎」「第二新卒歓迎」「研修制度あり」
・「主婦歓迎」(男性を排除する意図があると判断される場合)→ 男女雇用機会均等法 →「主婦・主夫歓迎」または「時短勤務・扶養内勤務可」
・国籍・民族を理由とした排除表現 → 労働施策総合推進法 →「日本語でのビジネスコミュニケーションができる方」(業務上必要な語学力の記載は可)
・研修期間中に最低賃金を下回る給与設定 → 最低賃金法 → 研修期間中も最低賃金以上の給与設定が必要
※年齢制限については例外事由(定年を上限とする場合など)が認められているケースもあります。
不明な点は専門家への確認をおすすめします。
【コツ⑧】スマートフォンで読んだときの見やすさを意識する
求職者の多くはスマートフォンで求人票を確認します。
パソコンで見やすく作っても、スマホで読んだときに文字がびっしりと詰まっていると、求職者が途中で離脱してしまうリスクが高まります。
作成後は必ずスマホで実際に表示を確認し、読みにくい部分があれば改行・箇条書きを活用して整えましょう。
スマホ対応チェックポイント🚩
・段落はなるべく短くまとめ、スマホ画面でひと目で読める量を意識する
・箇条書きを積極的に活用する
・見出し(【仕事内容】【給与】など)を入れて読み飛ばしやすくする
・作成後は必ずスマホで実際に確認する
求人票公開前の最終チェックリスト✅

作成した求人票を公開する前に、以下の項目を確認してみてください。
【基本情報】
□ 職種名は求職者が検索する言葉になっているか
□ 給与に幅が広すぎる設定がないか
□ 固定残業代がある場合、内訳を明記しているか
□ 最低賃金を下回っていないか(研修期間中も含む)
【内容の具体性】
□ 入社後の業務がイメージできる仕事内容になっているか
□ 求める人物像が「行動レベル」で書かれているか
□ 「アットホーム」「やりがい」「充実」などの抽象語を具体的な表現に置き換えているか
□ 福利厚生の中身が具体的に記載されているか
【法律・表現】
□ 年齢に関するNG表現が含まれていないか
□ 性別を限定・排除するような表現が含まれていないか
□ 国籍・民族を理由とした排除表現が含まれていないか
□ 虚偽・誇大な表現がないか
□ スマートフォンで読んで見やすいか
まとめ

求人票の改善は、追加コストをかけずに今日から取り組める採用施策のひとつです。
本記事でご紹介した8つのコツをまとめると以下の通りです。
- 職種名・タイトルは「検索されるキーワード」で書く
- 仕事内容は「入社後の1日」がイメージできるレベルで書く
- 給与欄は”幅を狭く”が鉄則
- 求める人物像は「性格」ではなく「行動」で書く
- 「アットホームな職場」はもう卒業しよう
- 福利厚生は「充実」と書かずに「中身」を書く
- 法律で禁止されているNG表現を必ず確認する
- スマートフォンで読んだときの見やすさを意識する

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